🏫 先生向けガイド
AIを「答えをもらう道具」ではなく「うまく頼む相手」として扱う回です。 コードを1行も書きませんが、要件を分解して伝える力とエラーを読んで対処する力は、コードを書くときと同じものです。 技術分野「D 情報の技術」(4)「社会の発展と情報の技術」で、これからの技術との付き合い方を考える材料にもなります。
生徒が直接AIに入力するかどうかは、学校・自治体の生成AI利用方針に従ってください。 生徒が使えない場合は、先生の端末でAIに頼む場面を映し、生徒は「頼み方の文章」を考えて先生に渡す形にすると同じねらいで実施できます。 本サイトのプレイグラウンド(コードを貼って動かす場所)はAIを内蔵しておらず、貼ったコードはサーバーに送られません。
https://hinata-ya.tech/games/tutorials/ai-game-dev/(開いて確認する)。サンプルのコードと、貼り付けて実行する欄、日本語のエラー表示があります次の条件で、ブラウザで動く簡単なゲームを作ってください。 ・HTML・CSS・JavaScriptを1つのHTMLファイルにまとめてください ・外部ライブラリは使わないでください ・(ここから生徒が考える条件) ・画面をクリックすると◯◯が△△する ・点数を画面に表示する ・…
最初の2行がないと、複数ファイルに分かれたり外部の部品を読み込んだりして、プレイグラウンドに貼っても動きません。 「この2行はおまじない」と言い切って構いません(理由は、まとめで触れます)。
| 時間 | 活動 | 先生の動き・ポイント |
|---|---|---|
| 5分 | 導入 プレイグラウンドのサンプルを実行して見せる。「これを1行も書かずに作れます」 | 期待を上げすぎない。「動かないことも普通にある。今日はそこからが本番」と先に言っておく |
| 10分 | 頼み方を考える 作りたいゲームを条件の箇条書きにする(5行まで)。必ず入れる2行を足す | 「面白いゲーム」は条件ではない。「クリックしたら」「点が増える」「10秒で終わる」のように動きで書くよう促す。大作は止めて、1画面で終わるものに絞る |
| 15分 | 実行 AIに頼み、出てきたコードをプレイグラウンドに貼って動かす | 動いた子にも「条件どおりになってる? 抜けてる条件は?」と聞く。動かなかった子には「いい、それが今日の本題」と声をかける |
| 10分 | 直す エラー欄の内容をそのままコピーしてAIに伝え、直してもらう。動いたら条件を1つ足してもう1往復 | 「エラーを自分で読んで直す」必要はない。そのまま貼って伝えることが正しい対処だと教える。何回往復したかをシートに書かせる |
| 5分 | まとめ うまくいった頼み方を出し合う。「曖昧に頼むと曖昧なものが返る」 | 「最初の頼み方と、最後の頼み方はどう違った?」。人に仕事を頼むときと同じだと結ぶ |
| よくある様子 | 手立て |
|---|---|
| 条件が「面白い」「かっこいい」のような形容詞だけ | 「クリックしたら何が起きる?」と動詞で書かせる。1つ書ければ続く |
| 大作を頼んでコードが長すぎる/途中で切れる | 「1画面・1操作・10秒で終わる」に絞らせる。切れたら「続きを出して」ではなく、条件を減らして頼み直す |
| 貼っても真っ白で何も出ない | コード全体を貼れているか(<html>から最後まで)確認。エラー欄に何か出ていれば、それをAIに貼る |
| 「エラー=自分には無理」と落ち込む | 下の囲みのとおり。先生がわざとエラーを出して見せるのが一番効く |
| 動いた子が手持ちぶさた | 「条件を1つ足して、もう1往復」。足す条件を考えるのも頼み方の練習 |
| AIが使えない環境 | 生徒は頼み方の文章を書き、先生が代表して数件をAIに入力して映す。往復の場面はクラス全体で見る |
プレイグラウンドにはエラー表示が付いていて、「カッコが閉じていません」「その名前が見つかりません」のように日本語の手がかりが出ます。 コードが動かないとき、多くの子は「自分には向いていない」と受け取ってしまいます。 「エラーは、どこを直せばいいか教えてくれるメッセージ」だと最初に伝えておくと、その後の粘り強さがまるで変わります。 授業では、あえて1文字消してわざとエラーを出して見せるのがおすすめです。
ふり返りは「頼み方シート」がそのまま材料になります。最初の頼み方と最後の頼み方の差を見ます。
| 観点 | こう言えたら分かっている |
|---|---|
| 知識・技能 | 作りたいものを、動きで書いた条件の箇条書きにできる。エラーをそのまま伝えて直してもらう手順を知っている |
| 思考・判断・表現 | 出てきたものと条件を照らして、足りない条件・曖昧だった条件を見つけ、頼み方を直せる |
| 主体的に学習に取り組む態度 | 動かなくても往復を続けている。往復の回数と、そのたびの変更が記録されている |
できあがったゲームの出来映えは評価しません。AIが作った部分と生徒が考えた部分を分けて見るためです。
| 用途 | URL |
|---|---|
| ⑥ プレイグラウンド(コードを貼って動かす) | https://hinata-ya.tech/games/tutorials/ai-game-dev/ |
| 参考:既存ゲームのコードを書きかえる | https://hinata-ya.tech/games/games/2048/source/(2048は他のゲーム名に置きかえ可) |